2008年4月20日日曜日

桜のお茶会




郊外のこじんまりとしたお寺でお茶会がありました。今年は、桜が遅かったとはいえ市内はもう散ってましたがここは満開。前日よりの雨も上がり、風も穏やかなお茶会日和に恵まれました。本堂の広間で一席。よく手入れされたお庭で野点の一席があり、春の一日を堪能しました。

桜のお茶会となれば、桜の模様の着物を選びそうですが、お茶の世界では自然の花を重んじるため桜の模様は遠慮します。呉服屋さんは日本の国花だから1年中着用OKと言われますが、茶道では、桜は本物が開花するちょっと前に使われるくらいなので使用期間がかなり短くなり、贅沢な一着ということになります。併せて他の花も描かれていれば使用期間は長くなります。私は季節を尊ぶ茶道の考えが好きです。でも宇野千代さんのように「桜が好きだから」と一年中着用はアリだと思います。
結局この日は、藤色の花柄小紋に朱色に螺鈿の細工がされた名古屋帯にしました。

2008年4月16日水曜日

嘉友



嘉友の稽古をしました。嘉友(かゆう)とは、亭主と客4人の5名で行われ、折居という札を引いて、当たった札によって花を生ける、香を聞く、お茶を点てるという役割が決まるゲームのようなものですが、お香、茶花、花月の稽古要素が盛り込まれていてゲームの体裁をとりながら稽古になっています。中でもお香を聞く所作が熟達していると美しいものです。香りを嗅ぐことを「聞く」というのも風雅です〜。それは香炉を左手に持ち、右手で蓋のように被い指で作った穴から、まず右側に顔を傾けて右の鼻で聞き右の袂にふっと吐く、次に左に顔を傾け左の鼻で聞き左の袂に吐く、また右で聞き吐く。。片鼻ずつというところがヨガの呼吸法を思い出しました。先輩の所作は決まっていて、しっとりとして色っぽく、見とれてしまいました。*写真は香盆(お香のセット)です。